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フリート循環モデルを強化

2024問題のサポートが使命

 

 ISOタンクコンテナ事業を幅広く展開するジェイ・トラッドはISOタンクコンテナを“販売する”という側面から物流会社や化学品業界を支えている。「フリート循環モデル」と「業務提携契約仲介(マッチング)」の2つのビジネスモデルを展開するなかで、顧客同士が業務の相互依頼やフリートの相互有効活用を行うなど「単純な売買以外でのメリットを出せる」(北野宣幸社長)という点も同社の強みとする。

 フリート循環モデルでは、「2024問題を間近に控える物流会社のサポートが使命だと思っている」と述べ、タンクコンテナの容量拡大(21/24㌔㍑から26㌔㍑)や脱着可能なローリー代替タンクコンテナ(11~14㌔㍑)による効率化を積極的に推進。ピストン輸送、高額な貨物を運ぶ際などのタンクコンテナ代は運賃に占める割合は小さく、低金利の現在では自社購入の方が安価となる。仮に仕事が消失し、タンクコンテナが余っても、同社が中古取引や下取りをすることでリスクヘッジできる。昨今の鋼材高騰などを鑑みると中古品の需要も高まると考えられる。同社は「国内在庫」「レンタル物件を中古で販売」「海外パートナーからの中古調達による販売」などで原価維持に悩む顧客をサポートする。「無機化学品輸送用の日本製タンクコンテナの老朽化が目に付く。故障や代替えが必要になってからでは遅いのではないか」とし、引き続きIMDGに準拠したタンクコンテナへの代替えをサポートする。

 マッチングサービスでは、上野グループとスイスのバーチ・グローバル社との日本における総代理店契約を仲介したのに続き、今年1月に東海運とシンガポールのITM社のマッチングを実績化した。今後は国内でデポ拠点の整備・確保を検討している企業のパートナー模索なども視野に入れる。デポ拡充により外資系オペレーターによる活性化にも期待する。

 

​『化学工業日報』2023年(令和5年)3月20日 7面

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