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ジェイ・トラッド 北野宣幸社長に聞く

 

  ISOタンクコンテナ関連事業を幅広く展開するジェイ・トラッドは今年で創立5周年を迎えた。着実に事業を拡大してきた北野宣幸社長にこれまでを振り返りつつ、今後の展望を聞いた。

より有効なコンテナの使われ方 顧客と議論し新たな価値

▶2016年7月の設立以来、5年が経ちました。5年間を振り返っての感想をお願いします。

 「『皆さんが欲しいと思うものを、海外から速く輸入して納める』といったことをただただ繰り返している間にあっという間に5年が経ったというのが率直な感想だ。会社設立以降に出会ったお客様が現在の主要顧客となり、ともに“より有効なコンテナの使われ方”を議論したことが、新たなアイデアや新たな商品開発に多々つながった。それらの多くが現在の商売にも大変役に立っていうことに感謝している」

▶昨年からコロナ禍ではありますが、現在の事業展開はいかがですか。

 「コロナ禍前と比べ現在は取引がスローになっている。設備投資やリース資産に該当するISOタンクコンテナは、世間の景気の良化よりも若干遅れるトレンドとなることから、これからさらに良化に向かうであろうコロナ禍以降の業績巻き返しが当社にとっても重要課題となっている。一方で、コロナ流行前に営業期で4期間を終えており、事業基盤の構築と金融機関を含めた各取引先との強い関係性を持っていたことは幸いであり、コロナ禍をともに乗り越える力となるであろうと考えている」

課題はスピード、変化への対応迅速に

▶ジェイ・トラッドに足りないものがあるとしたら何でしょう。

 「事業スピードだ。もっと当社が考えていること、やりたいことが共感できる輪が広がり、お客さまと共用できれば、ISOタンクコンテナを中心とした日本国内の輸送サービスの取引は変わっていく。そういった部分では、この5年の通信簿としては“ゼロ点”と反省している。もう少し走りながら物事を進めていきたいと思っている」

▶5年後の創立10周年目にはどのような会社になっていてほしいですか。

 「タンクコンテナのもっと良い所有の仕方/使い方を皆さまと一緒に考える企業でありたいと思っている。タンクコンテナは相当品があふれ、商品で差別化が図りづらい時代になってきている。そんな時代だからこそ、ローリー代替やその機能性のみを追うことなく、“こんなかっこいいタンクコンテナが欲しい”“タンクコンテナにロゴを貼って自社の宣伝をしたい”といったユーザーにとって意味のあるタンクコンテナをともに製作したいと思っている。それを傍らで支えるのが当社の“フリート循環モデル”だと思っている。これからも『褪せぬ情熱、たゆまぬ努力』をモットーに取り組んでいきたい」

『化学工業日報』2021年(令和3年)9月22日 9面

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