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ジェイ・トラッド 大容量ISOタンクコンテナ投入へ
物流改善、乗務員不足解消に貢献
ISOタンクコンテナの販売や関連するコンサルティングを展開するジェイ・トラッド(本社・東京都中央区、北野宣幸社長)は、通常よりも大容量のISOタンクコンテナの日本市場への投入を計画している。ローリーからの切り替えにあたり、ISOの規格内でできるだけ大量に輸送できるスペックを実現し、物流改善や運送会社の乗務員不足の解消に貢献したい考えだ。
同社は2016年7月に設立。ISOタンクコンテナ分野で独自のビジネスモデルを目指し、ISOタンクコンテナの売買仲介を中心に、運送会社のローリーからISOタンクコンテナへの転換をサポートしている。
将来的には、販売したISOタンクコンテナの買い取り、整備した上で再販・レンタルを行う、ISOタンクコンテナの中古市場の確立を目指している。また、企業間の業務提携契約仲介といった「マッチングビジネス」にも力を入れている。
創業以来、黒字を確保しており、18年3月期に続き、19年3月期も売上高1億円となる見通し。ISOタンクコンテナの販売では生乳輸送用などの飲料・食品グレードのタンクコンテナなど特殊コンテナ分野が好調だ。
現在、北野社長が挑戦しているのが、大容量のISOタンクコンテナの開発。通常、最大容量は26㎘とされるが、リーチスタッカーやフォークリフトでの荷役を容易にするため、20ftISOタンクコンテナのフレームを使用しつつ、7~15%の容量増を実現すべく研究を進め、開発の目処が立った。
「ローリーよりも大量に運べるのがISOタンクコンテナのメリット。トレーラにかかる外内貿別許可基準が統一され、国内貨物をISOタンクコンテナに積んでもフル積載が可能になったが、20ftの液体貨物では十分に活かされていない」と北野氏。
日本特有の事情に合わせ、ローリーに近い仕様の低背ISOタンクコンテナも普及し始めているが、北野氏は「一度に大量に運べるコンテナを投入することで、乗務員不足の解決につながるアイテムとして提案したい。また、その提案が荷主や物流会社も巻き込んで業界全体の物流改善や各種助成金の対象となれば」と話す。
『カーゴニュース』 2019年(平成31年)4月23日 第4760号 23ページ
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